弾き始めてからの姿勢について

前回の【豆知識】美しい音を出すために(2)の中から抜粋です。

ピアノを弾くときには頭の先からつま先まで全て弾くためだけに使うことが理想です。
座っているように見えても実は立っている状態に近い(と私は思います)です。

私はピアノ椅子に座るとはあまり言いません。

腰かけるという言葉を多く使います。

右足はペダルの上、左足はバランスの良い位置に。
この時、左足を後ろにつける方もおられます、速い演奏の時にそのようにするようなことが書かれていた本があったと記憶していますが、私にはバランスが悪く、あまり使わない位置です。
足の位置に気にかけてみると多くの発見があるはずです。

ピアノを弾く時も軽く腰かけて体を足で支えますから、座る というより 立って時々足踏みする が近いと思います。
後日詳しく この状態について お話ししたいと思います。

演奏範囲が広かったり、テンポの速い曲には足踏みが有効です。
もっと詳しくお伝えしようと思っていたのですが動画が上手く撮れませんでした。
ブログは続けていきますので、機会があったらアップします。

気にかけて演奏することで、ご自身で発見されるかもしれません!


私は1965年生まれです。
当時の主流はハイフィンガータッチ(知らない方は知らないでOK)です。

10歳頃からは、ハノン、ツェルニーとの併用で常に3、4冊の教則本を使っていました。
手首を痛めることも度々ありました。
この頃から慢性的な故障に悩まされます。

私が重力奏法と出会ったのは15歳の時です。
目からうろこでした。それまでの演奏を全て見直すことになりました。

奏法の乗り換えが行き詰まり私は一旦放棄することを選択します。


30年が経過していました。

懐かしさは計り知れず。
それよりも何よりも奏法の研究が昔はなかったインターネットの普及で入手することができます。
何が正しいか私にははっきりわかります、一つずつ実験の連続は非常に愉快なものです。
まだ模索中ではありますが、それは人の体が異なるから研究は続くのが当然です。

ピアノは楽譜通りに弾くのではないということに気付きました。
というか、楽譜に書かれていない ━ 小節線 音符と音符の間 レガートの中に隠されたもの ━ に感じるものなのですが それを弾く というか 表現する ことが楽しくなりました。

作曲家が伝えたかったことを弾き手が読み取り 演奏で伝える、または 感じ取った絵や色や匂いや気持ちを伝える

私におけるピアノ演奏とはそういうものになりました。
自然にそうなったのであり意図したわけではありません。
素直にピアノに向かったらそうなりました。

若い頃の苦しい決断でピアノ愛が増殖したのでしょう、きっと。

一般概念として ━ ピアノが弾ける=楽譜通りに弾く ━ それが電子ピアノの普及につながっているのだと思います。
それはそれで一つの役割があります。
特に大人になってからピアノを弾こうとする方には非常に有効です。

「美しい音を出すために」

3回に分けてお話ししました。
最後がこういう結末になるとは思っておりませんでしたが、やはり行きつくところかもしれません。

ブログ は 可能な限りアップします。

これからも興味のある話題をご提供できたらと思います。

つたない文章を最後までお読みいただきありがとうございました。

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